科学技術

制裁下での自立を目指す技術開発。
インターネット規制とデジタル社会の矛盾。

イランは、国際的な制裁により先端技術へのアクセスが制限される中で、科学技術の国産化を強力に推進してきました。 特に原子力、宇宙開発、ナノテクノロジー、バイオテクノロジーの分野では、中東地域でもトップクラスの水準にあります。 一方で、インターネットやAI技術は、国家安全保障の観点から厳しく管理されています。

原子力開発

イランの科学技術政策の最重要課題です。平和利用を主張していますが、ウラン濃縮技術の高度化は国際社会の懸念を招いています。 ブシェール原子力発電所の稼働など、ロシアの支援を受けつつも、独自技術の確立を目指しています。

宇宙・ミサイル開発

独自の人工衛星打ち上げ能力を持ち、数種類の衛星打ち上げロケット(SLV)を開発しています。 これは弾道ミサイル技術と密接に関連しており、軍事転用への懸念も指摘されていますが、国家の威信をかけたプロジェクトとして継続されています。

インターネットと検閲

「ハラール・ネット(国家情報ネットワーク)」と呼ばれる、外部から遮断された国内イントラネットの構築を進めています。 SNS(Twitter, Facebook, YouTubeなど)は遮断されており、国民はVPNを使用してアクセスしていますが、当局とのいたちごっこが続いています。 抗議デモ発生時には、インターネットの完全遮断が行われることもあります。

AIとサイバーセキュリティ

AI技術の研究開発にも力を入れており、大学や研究機関での教育が進んでいます。 また、サイバー攻撃能力は世界有数とされ、国家主導のハッカー集団による他国へのサイバー攻撃や、国内の反体制派への監視活動が行われていると報告されています。