
政治体制
神権政治と民主制のハイブリッド。
「法学者の統治」に基づく独自の統治機構。
イランの政治体制は、イスラム革命の指導者ホメイニー師が提唱した「ヴェラーヤテ・ファギーフ(法学者の統治)」の理念に基づいています。 これは、イスラム法学者が国家の最高指導者として統治を行うという考え方で、神権政治と民主主義的要素が複雑に組み合わさった、世界でも極めて特異な構造を持っています。
権力構造図
最高指導者 (ラフバル)
国家元首・最高権力者
国政の最終決定権、軍の最高司令官
監督者評議会
- 法案の違憲審査
- 選挙候補者の資格審査
- 12名構成(法学者6名+法律家6名)
専門家会議
- 最高指導者の選出・罷免
- 国民の直接選挙で選出
- 88名の高位法学者
大統領(行政府)
国民の直接選挙で選出。行政の最高責任者だが、権限は最高指導者の下にある。
国会(立法府)
国民の直接選挙で選出。法案審議を行うが、監督者評議会の承認が必要。
司法府
長官は最高指導者が任命。イスラム法に基づく司法制度を運営。
体制の危機:2025-2026年の抗議デモ
2025年末から、経済危機を背景とした大規模な抗議デモが全国で発生しています。 参加者は最高指導者ハメネイ師の退陣や、経済状況の改善を求めており、イスラム共和制体制そのものが大きな挑戦に直面しています。
専門家の間では、体制内部からの離反の兆候も見られるとの指摘もあり、今後の動向が注視されています。