イラン経済
石油依存からの脱却と、制裁下での苦闘。
潜在能力と現実の狭間で揺れる経済構造。
GDP (名目)
約4,000億ドル
世界20位前後 (購買力平価)
インフレ率
40%超
2024-2025年推計
石油埋蔵量
世界第4位
天然ガスは世界第2位
失業率
約10%
若年層は20%超
石油依存と経済制裁
イラン経済の最大の特徴は、豊富な石油・天然ガス資源への依存です。政府歳入の大部分をエネルギー輸出に頼る「レンティア国家」の構造を持っています。 しかし、長年にわたる欧米諸国からの経済制裁により、石油輸出は制限され、国際金融システムからの排除も相まって、経済は慢性的な停滞に苦しんでいます。
特に、通貨リアルの暴落は深刻で、輸入品価格の高騰を通じて国民生活を直撃しています。 政府は「抵抗経済」を掲げ、国内産業の育成や非石油輸出の拡大を目指していますが、構造的な問題の解決には至っていません。
ボニーヤード(宗教財団)の影響力
イラン経済を理解する上で欠かせないのが、「ボニーヤード」と呼ばれる宗教財団の存在です。 これらは革命後に没収された資産を基に設立され、最高指導者の直轄下にあります。 免税特権を持ち、政府の監査を受けない巨大なコングロマリットとして、建設、通信、金融などあらゆる産業に関与しており、イラン経済の20%〜40%を支配しているとも言われています。 この不透明な経済構造が、民間企業の成長を阻害し、汚職の温床になっているとの批判もあります。
主要産業構成
サービス業55%
鉱工業(石油含む)35%
農業10%
主要輸出品目
- 原油・石油製品
- 石油化学製品
- 天然ガス
- ピスタチオ・サフラン
- 絨毯